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2019/01/08【言語】TOPICS

【言語聴覚学科】 ことばのテストえほん

「ことばのテストえほん」の話題を続けます。

次は、「発音」の検査です。専門用語では、「構音検査」と言います。


子どもに絵を見せて、「これは何?」と尋ねます。

これは、赤くて丸い果物ですから、もちろん「リンゴ」ですね。
しかし、幼児の場合は、いろいろな間違い方をしてくれます。

たとえば、「ディンゴ」。「リ」が、「ディ」に置き換わっています。
「ラ行」と「ダ行」は、よく似ていていますね(言ってみてね)。
まだ、細かい運動が上手でなく、微妙な違いが作れないのかもしれません。

また、「インゴ」と言う場合もあります。
これは、ラ行の子音部分(rの音)が抜けています。
まだ、/ r /の音が作れないのでしょう。

この場合でも、大人が子どもに向かって「ディンゴちょうだい」、「インゴちょうだい」と言うと、子どもは怪訝な顔をします。
子どもの頭の中には、ちゃんと「リンゴ」と正しい名称が入っています。

これだと、理解はしているので、おそらく発音(構音)の問題だろうと考えられます。
つまり、「スピーチ(話しことば)」の問題ですね。

 

しかし、数は少ないですが、何らかの理由で、子どもが「ディンゴ」、「インゴ」と憶えてしまっている場合もあります。
これだと、子どもの頭の中の「名称」の問題ですから、発音(構音)の問題ではないと考えられます。
つまり、「ラングエージ(言語)」の問題ですね。

このように、子どもが同じ反応をしたとしても、その背景が同じだとは限りません。
言語聴覚士は、なぜ現在の状況が生じているのかを考えながら検査を進めていきます。

「身体発達は?」「運動発達は?」「知的な問題は?」「生育歴は?」等々、考えるための視点はたくさんあります。
子どもに絵を見せて、その名称を答えさせる。
ごく単純な課題ですが、実は非常に複雑なプロセスから成り立っているはずです。


 
「細かく見ていくこと」は、相手を深く理解していくことにつながると思います。