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2019/09/24
【言語聴覚学科】 検査音の話(3)
「検査音」の話題を続けます。
前回、通常の聴力検査の検査音は、
「純音」という、「一つの音の高さ」だけからできた特殊な音を用いることをお話しました。では、子どもの聴力検査で用いられる「乳幼児オージオメータ」の検査音は、どうなっているのでしょう。
何回か前、そう、脳波聴力検査(ABR)のところで取りあげた「あの場合」です。
通常の聴力検査では、受話器(ヘッドホンのこと)をかぶって検査します。
しかし、幼児は、まず、受話器をかぶってくれません。
無理にかぶらせようとすると、泣かれるか、受話器を投げつけられるか。
まあ、検査にはなりませんね。
そこで、スピーカで検査音を聞かせ、音への反応を見るということになります。
この場合、用いる検査音は純音ではありません。
純音には、周囲の環境からの影響を大きく受けるという性質があります。
受話器の場合は、
被検者の耳の大きさや形には大差ないし、
音源から耳までの距離も近いので環境による影響は比較的少ないと言われています。しかし、普通の環境(「音場(おんじょう)」と言います)では話は別です。
まず、部屋の壁や天井などからの「反響」の影響が考えられます。
また、検査者と被検者の身体の存在や動きの影響も考えられます。
そこで、音場での検査では通常の聴力検査とは違う検査音を用いることになります。
一般に用いられるのは、「震音(ワーブルトーン)」と呼ばれる音です。
読んで字のごとく、「震えているように聞こえる音」です。学生は、
「ピロピロピロと聞こえる」とか
「ピヨピヨピヨと聞こえる」とか言います。
また、「幽霊がでそうな音」と表現する学生もいます。
前回のオノマトペの話ですね。この音なら、環境の影響を最小限に抑えることができます。
ただし、音の強さの問題が出てくるのでスピーカでの聴力検査は結構大変です。



