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2019/11/13
【言語聴覚学科】 子どもの聴力検査(3)
前回、1本のスピーカと光刺激を組み合わせるVRA(視覚強化式聴力検査)の話をしました。
今回は、2本のスピーカを使う検査を取り上げます。
COR(条件詮索反応検査)と言います。
写真は、検査音が鳴って、被検者が反応したところです。
写真には写っていませんが、被検者の右にも同じ装置があります。
今回も、黄色のボタンは使いません。被検者は、左側を見ていますね。ということは、検査音は左側から出ています。
人間には、何か変化があると、そちらのほうを向く(見る)という性質があります。
今まで音の無かった場面で、検査音が聞こえる。これは「大きな変化」です。
被検者は、当然、音のきこえた方向を見るはずです。
CORは、この原理を使っています。ところで、スピーカの上側に「熊さん人形」が見えていますね(実は、太鼓をたたいています)。
通常、検査音が出ていない状況では、照明は消えています。
つまり、「熊さん人形」被検者からは見えません(もちろん動きません)。検査音が出て、被検者が検査音(スピーカ)の方向を見た時に、
照明をつけ、「熊さん人形」を見えるようにします。
何回か繰り返すと、
検査音が鳴って、そちらの方向を見ると、何か楽しいものが見られるということを被検者は理解します。
そのうえで、検査音を左右に振り分け、正しい反応が得られるようになると
もう「こっちのもの」です。
最初は十分に大きな音で実施しますが、
この原理が理解できれば、だんだん音を小さくして、
聞こえるか聞こえないかのレベルである「聴覚閾値」も測定できるようになります。
この検査の問題点としては、
検査の原理として用いている「左右の音源定位」自体が結構難しいことがあげられます。
その点、前回取り上げたスピーカ1本で実施するVRA(視覚強化式聴力検査)のほうが、
子どもにとっては理解しやすいことになります。また、VRAと同様、子どもの観察が重要であることは言うまでもありません。
できれば、検査者と観察者の2人で実施したほうが安全だと思います。
以前、左右のスピーカから検査音を聞かせているのに、必ず同じ方向を向く子どもがいました。
よくよく調べてみると、片方の聴力は正常だが、もう片方はほとんど聞こえていないことが分かりました。
これは、スピーカ1本で実施するVRA(視覚強化式聴力検査)では分からないことですね。



